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2025年度 第2回講演会(開催報告、ポスター賞を追記)

基礎研究から社会実装まで

応用物理学会関西支部講演会では,毎回特定のテーマを取り上げ,第一線でご活躍されている研究者・エンジニアに研究開発の現状をご紹介いただくとともに,学生を中心とした若手の発表の場も設け,研究成果の発信を通して相互の交流を深めることを目的としております.2025年度第2回講演会は,「基礎研究から社会実装まで」を招待講演のテーマとし,大学で社会実装を強く意識して基礎研究に取り組まれている方と,企業において社会実装の現場で活躍されている方にご講演をいただきます.これにより,特に学生の皆様が,アカデミックな研究がどのように社会実装に繋がるかをイメージし,研究へのモチベーションを高める機会を提供することを目指します.また,大学研究者,企業研究者,学生間の交流を図ることを目的として,応用物理学全般に関するポスター発表,並びに,講師または賛助会員企業様と学生が気軽に懇談できる「Meetup」を開催いたします.

日時 2025年11月6日(木)13:00 開始
主催

応用物理学会関西支部

協賛

IEEE Photonics Society Kansai Chapter (Distinguished Lecturer講演会)

場所

関西学院大学 西宮上ケ原キャンパス 関西学院会館 (阪急今津線 甲東園駅より徒歩約20分)
https://kwangaku-kaikan1999.jp/

内容

第一部:講演の部「基礎研究から社会実装まで」

13:00~13:05
開会の辞

 

13:05~13:40
招待講演「葉緑体誕生の仕組みの探索から生まれたCO2由来の植物成長刺激剤」
児島 征司(パナソニックホールディングス)

 

13:40~14:15
招待講演「基礎研究から社会実装まで — SiC半導体を例として —」
大谷 昇(関西学院大学)

 

— 休憩 —

 

14:30~15:05
招待講演「基礎物理からデバイスへ:イメージセンサー技術を支える理論的アプローチ」
三成 英樹(ソニーセミコンダクタソリューションズ)

 

15:05~15:40
招待講演「Terahertz meets the idea of silicon photonics~テラヘルツ技術の社会実装を目指して」
冨士田 誠之(大阪大学)

 

— 休憩・ポスター発表準備 —

 

第二部:ポスター発表「最新の研究」・Meetupの部
16:00~18:10 ポスター発表およびMeetup(同時並行開催)
・応用物理学に関する内容であれば分野は限定いたしません.奮ってお申込み下さい.
・ポスター発表要旨(日本語の場合200字程度,英語の場合150words程度)をご提出いただきます.
・会場の都合上,ポスター発表の申込受付数は 40 件まで(先着順)とします.
・優秀なポスター発表には賞を授与します.(受賞対象者:2026年4月1日時点で満33才以下)
・ポスター賞の詳細(受賞者名・受賞タイトル名,受賞コメントなど)は,支部 HP に掲載予定です.
・ポスター発表される学生にはトラベルサポートもあります(旅費支援を申請される方のみ).

 

18:10~18:15
閉会の辞

 

18:30~
懇親会・ポスター賞授賞式

定員 100名(申込順)
申込方法

ポスター発表
ポスター発表をご希望の方は,予稿テンプレート2025第2回講演会_利用許諾書をダウンロードの上,必要事項を記入してメール添付にて下記の申込先までお送りください.
ポスター発表の申込締切は10月20日(月)正午です.なお会場の都合上,発表申込受付数は40件まで(先着順)とします.

 

聴講申込
聴講希望の方は,聴講申込フォーム(このページ上部メニューの「お申し込み」からもアクセスできます)からお申し込み下さい.聴講の申込締切は10月23日(木)正午です

申込締切 ポスター発表:10月20日(月)正午
聴講:10月23日(木)正午
参加費 無料(懇親会参加の場合,懇親会費3,000円(予定)を頂きます.学生の懇親会費は無料です.)
申込先 応用物理学会関西支部事務局
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1大阪大学大学院工学研究科物理学系専攻内
TEL/Fax: 06-4864-0125(火・金曜日のみ)
e-mail: secretary@jsap-kansai.jp
問合せ先 姫野 敦史(パナソニックホールディングス) himeno.atsushi@jp.panasonic.com
近藤 裕佑(大阪産業技術研究所) kondoy@orist.jp
和泉 孝紀(三菱電機) izumi.koki@cj.mitsubishielectric.co.jp
朝日 重雄(神戸大学) asahi@eedept.kobe-u.ac.jp
田中 一 (関西学院大学) tanaka.hajime@kwansei.ac.jp
開催報告

第2回講演会は、関西学院大学上ケ原キャンパスにて対面形式で開催され、総勢55名の参加があり、盛況のうちに終了いたしました。第1部講演の部では、招待講演4件が行われました。AI半導体作製技術開発や、この様な半導体デバイス作製に必要となる、材料探索、材料・デバイスプロセス開発に機械学習を活用する実際の事例を解説頂きました。材料探索に機械学習を適用することで、人の手では網羅的に探索するのが難しかったり、そもそも思いつかない様な構造などを見出したりする事例や、プロセス観察・制御を自動化して操業を自動化した事例、また、プロセスに用いるプラズマからの発光分光測定結果を、逆問題として解析してプロセス環境を把握する試みなど、いずれも従来には無かった興味深いアプローチをご紹介頂きました。また、ReRAMを用いたAIエッジデバイス開発においては、デバイスの動作原理からこれをメモリとして搭載するまでの詳細を具体的に解説して頂きました。いずれの講演でも、活発な質疑がなされ、応用物理学分野の研究者の当該分野への関心の高さを伺うことが出来ました。第2部のポスター発表・Meetupの部では、24件のポスター発表が行われ、熱心な議論が交わされました。また、講師と学生の懇談の場であるMeetupも並行して開催されました。今回は産総研からも交え計7件のブースが設置され、参加者同士が、研究者・企業人などの経験談や、現在の研究内容もさることながら、今後やってみたい事などについての話を交えて、活発に交流している様子が見受けられました。懇親会の場では、優れたポスター発表に対して、最優秀賞1件、優秀賞1件のポスター賞が授与されました。

ポスター賞

最優秀賞
P-03 透明エピタキシャル(ZnxSn1-x)O2薄膜の熱電性能向上
桑原 陸1、寺田 吏1 、石部 貴史1, 2、中村 芳明1, 2
1阪大院基礎工、2阪大OTRI

 

P-11 第一原理計算を用いた遷移金属系ダブルペロブスカイト結晶の電子構造解析
横山 智晴、鈴木 厚志、奥 健夫
滋賀県立大学

 

受賞者のコメント
P-03 大阪大学 桑原 陸 様 
この度は、栄誉ある賞をいただき、心より光栄に思います。
日頃よりご指導くださっている中村先生、石部先生、寺田先生をはじめ、研究室の先輩方のご支援に深く感謝申し上げます。
発表当日は、さまざまな分野の研究者の皆様と、研究の基礎から応用に至るまで幅広い議論を交わすことができ、大変貴重な経験となりました。
今回は、ZnOとSnO2の合金化による熱電特性の向上というシンプルな戦略の中に潜む興味深い物理現象について発表させていただきました。
基礎物理だけでなく応用面を意識した展望や、黒を基調としたポスターデザインで研究の特徴を視覚的にも印象づけられたことが良い結果につながったのかもしれません。
この経験を通じて、自身の研究を社会に還元するための新たな視点を得ることができました。
今回の受賞を励みに、今後も研究活動に真摯に取り組んでまいります。

 

P-11 滋賀県立大学 横山 智晴 様 
このたびは、優秀賞という大変名誉ある賞を頂き、誠にありがとうございます。ポスターをご覧くださり、温かい励ましや貴重なご意見を寄せてくださった多くの皆様に、心より感謝申し上げます。今回の受賞は、日々の研究活動の中で得られた多くの学びや、先生方との活発な議論に支えられてのものであります。まだまだ未熟ではありますが、今回いただいた評価を励みに、引き続き研究に真摯に取り組んでまいります。数多くの皆様と活発な議論を交わすことができました。このような貴重な機会をいただきましたことを、重ねて感謝申し上げます。

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